第一章(新学期)

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俺は最後の最後まで自称俺の大親友である黄昏悪霊仙人を無視したまま向かいの女の子とお休みの挨拶を交わしそれぞれ部屋の中へ入っていく 窓をきっちり閉め、カーテンで視界を遮った辺りで悪霊の「ちょっ!!せめて何か一言だけでも!!てかさ、ヒナまで無視なの!?」という最後の戯言を聞いた…だが俺の心には届かなかった 「なっ!!何だよぉ~!!ちくしょう、ぐれてやるからなぁ~!!覚えとけよ~!!」 最後じゃなかった、予想外だ… 覚えといてもいいが明日までシゲが今のセリフを覚えていられるとは到底思えない…ズバリ今すぐ削除していい記憶だな、と俺の脳が勝手に判断し記憶を消した 俺は先程の女の子、ヒナとのやりとりだけを記憶して静かに布団の中に潜り込んだ とはいえ眠れないので悪霊が消えて静まりに静まり返ったこの空間で1人部屋の天井をひたすら見つめていた そのうち自然と眠たくなってきたので目覚まし時計がちゃんとセットされているか確認してから… そういえば目覚まし時計こないだシゲが遊びに来たときアイツの脳天に投げつけて壊れたんだった……あの忌々しい石頭め… ま…いいさ、俺にはちゃんと予備の緊急目覚ましがあるからな…… 毎朝俺を起こしに来てくれる幼なじみの目覚ましがな……… ………………
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