第一章(新学期)

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ピンポーン 「はい今居留守です」とか言ったらヒナは居留守か、なら仕方ないよね、とかボケて1人で学校行っちゃうかもな…面白そうだから試してみるか ピンポーンと再びインターホンが鳴ったので俺は玄関の扉越しに「今居留守です、城島飛煉(キシマヒレン)なる者ならもう学校に行きましたよ」と微妙に声を変えて話してみる 扉越しにヒナの驚く顔が容易に浮かんだ、ついでに先程の夢オチのヒナの上目遣いも思い浮かんだ…… ええい、消え去れ偽ヒナ!! 俺が頭の中の煩悩をお手頃なイマジンチャッカマンで燃やし尽くしていると扉越しのヒナは「…居留守って…居る…だよね?」と疑問系で尋ねてくる 遅いよ、約30秒近く悩むことじゃないだろヒナ 俺は扉を開き「バレたか、やるな」とはにかみながらヒナに挨拶する 「よく気付いたな、普通の人間なら今のとこはそうですかわかりましたで学校に向かう所だ(空気的にも)だがそれをしなかったヒナは流石だと言っておこう」 制服姿のヒナは嬉しそうにえへへ~と微笑むとしばらくしてから眉を八の字にして俺に尋ねてくる 「レン君…それって…もしかして……馬鹿にして…る?……」 まあ、な……
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