モーニングコール(裕涼)

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それから俺は、仕事や学校がある日は欠かさずに、やまちゃんにモーニングコールを掛けるのが毎朝の日課になった。 どんなに眠くても、やまちゃんの為だと思えば全然辛くなかったし、いまでは、やまちゃんの寝起きの声を聞くのが楽しみでしょうがない (いつもの低い声より、少しだけ高くて、可愛らしいんだ) まだまだ眠たいのだろう。電話の先でやまちゃんが、ふぁーと可愛らしくあくびをした 「大丈夫やまちゃん。二度寝しちゃダメだよ?」 『だいじょーぶだよぉ…がんばっておきてるからぁ…。』 彼は「だからゆーとくんは…心配しなくてもだいじょーぶ…」と、言うけれど、過去に何度か俺が起こした後、やまちゃんがそのまま寝てしまって遅刻してしまいそうになった事があるので、まだ少し不安だ。 「本当?」 『ん。ちゃんとおきるもん』 まだ若干眠たそうな声ではあるが、今度はさっきよりもはっきりとそう言ったので、もう安心だろう (なんか俺、恋人と言うよりお母さんみたいだ) .
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