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「よう五里川――!」
「ウホッ?」
名前を呼ばれた五里川は、声のした方を向きました。
そこには、グラサンを掛けた桃太郎と、光の姿が。
桃太郎は近付きながら、話掛けます。
「久しぶりじゃねぇか。――なんだ、シマに入るんなら一言言ってくれりゃあいいのに……」
「シマ」という単語にドキリ、と反応したしまぱん好きの鈴木の隣で、五里川は言います。
「ドホホッ!――言う必要があるか?ここは今日から俺達のシマなのに?」
「てめぇ!」
前に出ようとする光を、桃太郎は制しました。
「ハッ……。何言ってやがる?ここは今も昔も俺達のシマだが?」
桃太郎は嘲笑う様に言います。
「やっぱりよぉ……伊吹風子の良さが分かんねぇヤツは、世の中の事すら何にも分かんねぇみてぇだな!」
「ウホ……?」
五里川の纏っていた空気が、変わります。
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