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「え、えーっとね……。か、カレーとか……」
万里ねぇの作った、真っ黒いカレー……。
「は、ハンバーグとか……」
万里ねぇの作った、原形を留めていないハンバーグ……。
「あ、あと……ろ、ロールキャベツとか……」
肉が何に包まれてるのかがわからないロールキャベツ……。
「お、お父さんやお母さんはね……、いつも美味しいって言って食べてくれるよ……」
俺は前に電話で聞いた、叔母さんの言葉を思い出した。
~~
“万里那は自分なりに頑張ってるんだから、私たちがその頑張りに答えるためには、しっかり食べないといけないのよ……。でも万里那はちゃんと、日々精進してる……わ……”
ツー、ツー。
“お、叔母さぁぁぁぁんっ!”
~~
…………。
あ、俺が会話を終わらせちゃいかんな……。
会話を続けないと!
「へぇ~。じゃあ、俺もいつか万里ねぇの料理食べてみたいよ!」
「ほ、ほんとに!?じ、じゃあ、今日私が作ってあげるよ!…う、うまく出来るかはわからないけど……」
マジッすか!?
でも正直万里ねぇの手料理だから、ちょっとうれしいな。
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