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「はぁ……。今から万里ねぇの所に行くんか……。元気してっかなぁ……」
俺、野口国世!
亜芽位高校の1年生。
俺は今、電車に乗っている。
俺の従姉である万里ねぇ、野口万里那に会いに行くためにさ。
従姉だから、年上好きの俺にはいいと思ってるだろ?
実は、それが違うんだな……。
別に身内だからってわけじゃないよ?
性格が……な……。
「次は~内川~、次は~内川~」
お、目的の駅に到着~。
駅を出れば、万里ねぇの家はすぐそこだな。
えーと、野口野口……っと……。
……あった!
俺は万里ねぇの家のインターホンを押した。
ピンポーン。
…………。
……反応がないな。
おっかしいなぁ~……。
今日は遊びに行くよって連絡した筈なんだけどなぁ……。
……そうだ。
叔母さんが出かけていても、万里ねぇは家に居るってパターンかもしれないな……。
もう一度インターホンを押してみた。
ピンポーン。
「……す……。………ます………」
微かに声が聞こえた。
万里ねぇは居るな。
玄関に!
俺は鍵が開いていることを想定して、扉を開けた。
ガチャ。
開いてた。
無用心なのか、俺を迎えるためなのか……。
そして、俺の目の前には万里ねぇがいた。
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