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私は今日も少年を驚かせようと、探しているうちに公園の前に来た。
「ねぇあれ、この前引越してきた子でしょ?」
私「ん?」
「何か気味悪い子らしいよ。変な嘘をいうし。」
「嘘?」
「お化けが見えるみたいなこと言って気をひくんだって。親がいなくて皆ひきとりたがらないから、転校ばっかりしてるって噂だよ。」
「へぇ、だからいつも1人でいるのね。」
そう言って公園の中を見る人間の視線を追うと、少年が1人ベンチに座って公園で遊ぶ親子を寂しそうな目で見ていた。
私「わっ!」がさぁっ
少年「!!??」
私「あはは♪驚いた、驚いた♪」
少年は私を見て口を開いた。
少年「・・・何でおれなんかに構うの?」
私「・・・・・・」
少年「・・・ヒマなの?」
は・・・初めて口をきいた――――っっ!
私「・・・ヒ、ヒマだと!?馬鹿を言え!!たまたま行く方向が同じで・・・私程のものはやることがいっぱいだ。お前ごときに構ったりなどしていない!」
私がドキドキして口から出任せを言うと、少年の期待を込めていた目がとたんに寂しい目になった。
少年「・・・・・・・・・・そうか・・・・・・そう・・・」
私「・・・・・・・あ・・・」
少年はそのまま帰って行った。
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