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中学校の入学式以来、もう一週間ほど、毎日続いている、
山本家の朝の風物詩である。
「そう言えば、一年生の部活動の申し込みって、今日までだったよね?
里奈ちゃん、何部に入るか決めたの?」
三人で、中学校に向かいながら、葉月に腕組みをされたままで、誠が里奈に聞いた。
「出来れば私、帰宅部がいいんだけど……」
「アハハ、ダメダメ、うちの学校は帰宅部、認めてないからね」
「ですよね~、何で公立の中学に、そんな掟があるんでしょうかねぇ……」
「掟って……アハハハそんな大袈裟な」
「本当は私、葉月と同じ部に入りたかったんだけど…
勝手にさっさと、自分だけ決めちゃうし……」
里奈は、葉月を睨んだ。
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