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俺は、眞高をなめていた。
あの日から一週間が経った。
そして今日は…、月曜日。
今は、七時半。
奴が……、来る。
プルルル、プルルル。
俺の携帯の音が鳴った。
出たくは無いが…出るしか無い。
「……はい」
『着いたわよ、早く出なさい』
我が主、眞高瑞希の声が嫌に大きく聞こえる。
「今出るから、ちょっと待ってろ」
『一分以内に出ないと今日一日メイド服で過ごしてもらうわよ』
「嫌です」
冗談のつもりだと思うんだが、こいつが言うことは全部本気に聞こえてしまう。
俺は携帯を切り、鞄を持って部屋を出た。
俺の家は一軒家で、二階に俺の部屋がある。
階段を下り、玄関に着いた。
高校のために買ったオニューの靴を履き、ドアノブを前に押した。
「行って来ます」
返事は無い。
そりゃそうだ。俺は一人暮らしだからな。
親なんてものは、もうこの世に居ない。
「遅い」
「ちゃんと一分以内に来ただろ」
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