281人が本棚に入れています
本棚に追加
瑞希がこっちに来ると、宮西先輩は優しい笑顔を見せて、瑞希に問いかけた。
「今日はどうしたんですか?」
瑞希はかなり緊張しているようで、顔がもの凄く赤い。
ただのトマトのようだ。
「あああああ、あの、あの…、ははは、話が……」
緊張しすぎだろ…。
「その話って、長くなりそう?」
「た、多分…」
こうしてみると、宮西先輩が母親で、瑞希が子供のようだ。
見ていて和んでくる。
「じゃあ、中で話をしましょう。
立ち話もなんですから…」
「あ、じゃあ俺はこれで」
「…あなたは、来ないのですか?」
「はい。最初に言った通り、用があるのは瑞希なんです」
「そういえばそう言ってましたね。
それじゃあ眞高さん、入りましょうか」
「は、はい…」
宮西先輩と瑞希は、生徒会室に入っていった。
一人だけ残され、何もすることも無く、
「…帰ろ」
帰ることにした。
ありえないことが起こったのは、次の日だった。
最初のコメントを投稿しよう!