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俺たちは、またソファに座り宮西先輩が今日の「仕事」を教えてくれるらしい。
「え~と、今日やってもらいたいのはですね」
何だろう?書類の整理や、そんな類のものかな?
「もう時間が遅いので、明日にします」
「へ?」
瑞希がマヌケな声を出してるとき、俺は右腕につけてる腕時計を見た。
十七時四十五分…。
確かにもう遅い。
でも生徒会じゃこの時間帯はまだまだ働いているイメージがあるんだけど。
「ここの生徒会はそんなに仕事は無いんです。
あるとしても、ほんのちょっとです」
「そうなんですか…」
と、瑞希はガッカリした表情を浮かべていた。
どうせ宮西先輩の前で良い所を見せたかったんだろ。
「じゃあ、俺もう帰りますね。行こうか瑞希」
「……うん」
俺と瑞希はソファを立ち、宮西先輩に礼を言い、生徒会室を後にした。
「何そんなにガッカリしてんだよ?」
「…アンタには関係ない」
帰り道、チャリンコに乗りながら俺が聞くと、何とも可愛げの無い答えが返ってきた。
意地っ張りだな、コイツ。
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