940人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
風呂から上がると、入る前と同じ位置にいる仁は居て、テレビの前にいるのに何もつけないでいるから部屋は無音状態
寝てるのかな?ってそっと近づくこうとすると、気配に気づいたのか、仁はいきなり振り向いた
「上がった?亀、こっちこいよ…」
手招きされて、タオルを頭にかけたまま隣に座る
座っても、何もしないから、あれって気が抜けた。いつもなら抱き締めて、頭を撫でてくれるのに
とはいっても今はそんなことされても、穏やかになれる気分じゃないけど
仁が何も喋らないから、静かなのが気まずくてテレビのリモコンを手にしようとすると、その手を阻まれてドキンと胸が跳ねた
「あのさぁ、さっき、携帯にかけたの知ってる?」
はっ!そうだ!あの後、連絡もしなければ、何だったかさえ聞いてない(汗)
「ごめん、家につく前に気づいて…、後でかけ直そうと思ったんだけど…」
目を見て話てるけど、真顔で疑ったような眼差しに、しどろもどろになる
『なんか、途中で切れたんだけど』
「そう!?たぶん、電波が届かないとこに入ったのかな」
苦しい言い訳に、自分で首絞めてる気がする
『嘘だろ』って視線が怖い
「ふーん…」
そう言って仁の顔が近づいてくる
キスされると思って、目を瞑った
最初のコメントを投稿しよう!