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なのに、ヒョイと持ち上げられた感覚に抱えられたのに気づく
「えっ…なっ、なにすん…」
無視して、仁が俺の体をドサッと転がすと、馬乗りになって上から見下ろした
『なにすんのかって?嘘つきな亀にお仕置きすんだよ』
「はっ!?どゆことだよ、お仕置きって」
『まだ、とぼけんの?俺、電話ブチ切られて、結構傷ついてんだけど』
え?なんで知ってるんの?仁は、その場にいたの?
それより、曇った顔で傷付いたってゆうから、本当に罪悪感でいたたまれなくなる
今さら謝れない。謝ったら認めたことになる
だから心の中に閉まいこもう
「うそついてないよ、本当に電波が無かったんだもん…」
冷めた瞳で見下ろす仁を見上げて、そんな俺を無視すると
俺の衣類を全て剥ぎ取って
『それ以上ゆうと、もっと酷いことするよ。かめ、…その女と、ヤったの?』
冷たい光が瞳に宿ってる
してない、……けどキスした…
嘘を重ねるのに口籠ったら、逆に認めたようになって、仁は低い声で言い放つ
『分かった…。今度は俺がしてやるから。けど、気持ちよくはさせてやんねーから、覚悟しとけよ』
さっきまでの笑顔の仁は微塵も無くなって、残酷な言葉がドクンと心臓が冷たく突き刺す
「意味わかんない…」
裸にされたことで、今からされる意味は分かってた
『俺のこと、好きじゃなくなった?』
脇腹を探りながら、耳元で囁く
甘く優しい声で、切ない
違う、違うよ…。仁
好きじゃなくなったんじゃなくて…
『かめは…、俺のもんだよ…』
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