玩具

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――Kside 「んじゃお疲れ~」 撮影が終わり、楽屋から各々がかえっていく ―――パタン ドアが閉まり、俺と仁が二人きりになるとシンと静けさを増す 目も合わせない仁。 なんだよ!昨日の電話では機嫌よかったのに、何で怒ってんだよ! 「やっぱ、怒ってんの?昨日のこと」 沈黙を破り、話しかけた俺を軽く睨みつける 意味わかんねぇ 『友達は大事にしろよ』っていってた癖に。 すげぇ気分悪い… 仁「…怒ってたら?意味わかんないだろ?」 俺の仮面のような表情を、そのまま読みとった 亀「あぁ、わかんねぇよ…」 仁は、意味なく音を鳴らしていたライターを、カランとテーブルの上に転がして、鏡の前に立つ俺に歩みよった 色のない表情が何を考えているのか、見当がつかなくて少し戸惑う 「あのさぁ、和也。本当に俺のこと好きなの?」 俺の顔を覗きこむ仁が、ほんの一瞬、悲しみの色に変わったように見えた 「いきなり、どうしたの?好きだから、一緒にいるんじゃん」 慣れてない好きって言葉に、赤くなり照れる でも何でこんなこと聞くのか分からなくて きっと、亀に対する想いと俺に対する亀の想いは、重みが違う その証拠が昨日のアレ 「俺がいってること伝わってねぇな…」 「だから!好きっていってんじゃん」 「なんだよ!その言い方。やっぱ、分かんねぇ」 ムカつく なんでこうなんだよ。 そっぽ向いて、その場を離れようとすると、グイッと腕を掴まれて、薄い唇が重なる 潤む綺麗な瞳が俺を映し出して、掴まれた腕は微かに震えては力強かった。 「…どこが好きで、どれくらい好きかなんて分かんないよ。ただ、…仁が好きなんだ。それじゃ駄目なの?」 見上げた濡れた瞳 噛み締めた唇 微弱な熱が腕を伝わり、胸を焦がす 「最初からそう言えよ。」 熱く溢れる想いを注ぎ込むように熱い唇に流し、貪るようなキスを繰り返す 「…んんっ…ぅ…ん…」 瞳を開けて、鏡に写った苦し気に、離そうとする亀を見ていた
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