尽きない苦労。

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高賀『ハル……ちゃん?』 晴香「………。」 ハルちゃんが僅かに顔を上げ俺に視線を移す。 晴香「……駄目。私もう生きていけない……。」 高賀『……え?』 晴香「死のう……。」 ちょっと待て! 一体どうしたんだよ!? つーかその姿で死なれたら元に戻れん! 高賀『どうした!?』 晴香「コウ君が私の姿でお手洗いしたもんっ!もう恥ずかしくてっ……!」 高賀『だ、大丈夫だ!まだしてない!どうしたら良いかわからなくて戻ってきたんだ!』 晴香「じゃあ一生しないで!お願いっ……!」 それじゃあ膀胱炎になるだろ……。 高賀『でもなぁ、逆に言えばハルちゃんだって……。』 晴香「いやぁっ!言わないで!したくない……したくないよう……。」 高賀『………。』 こればっかりはどうしようもないだろう……。 生理現象なんだもの……。うん、仕方ないんだ。 でもアレだよ?あの後、意外とすんなり出来ましたよ? 晴香「い、一日も早く戻ってやる……。」 俺達は無力なのにどうやって?……と、つっこみたくなったがやめた。 あの時のハルちゃんの落ち込みようと来たら……酷かったからな。 ちなみにやる時は壮絶に恥ずかしくて目つぶってた。 そんな感じで俺とハルちゃんだけ……と言っても杉野も知ってるが……で、隠し通す事になった訳だ。 千夏「晴香さんおかえりー。」 家に帰ると千夏が俺を出迎えに来る。 高賀『た、ただいまー。』 千夏「晴香さん~、お兄ちゃんどうだった?」 高賀『うん……元気だったよ?4月には復帰すると思う……。』 千夏「そっか。それ聞いて安心したよ!」 すると千夏はちょっとご機嫌な様子でリビングへ向かって行った。 俺も千夏の後に着いてリビングへ向かう。 千夏「晴香さん、もう晩御飯作った方が良いかな?」 高賀「そ、そうだね……。お願い。」 千夏「あ…うん……。」 千夏、早速晴香の異変に気付く。
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