第2章

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 ……でも、いろいろ聞かなきゃいけないことがある。 この変な空気になんか、負けてらんないんだからね! 「えっと、さっきは本当にありがとう。しかもわざわざ病院に運んでくれるなんて……」 「いえいえ、気にしないでください」  そう言って笑うトーマスの顔を覗き込むと、トーマスは首をかしげた。 「何ですか?」 「……トーマスって、<ルクス>の一員?」 「違いますよ?」 「へ?」 「<ルクス>って、政府から補助金もらって魔物退治してる組織でしょう? 俺、吸血鬼ですから、違いますよ?」 「…………え?」  
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