第2章

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「今はって?」 「人間や魔物の友達にたまに雇ってもらってます」 「たとえば?」 「会社の事務的な仕事やハウスキーパーっていうか執事っていうかというような仕事、あとは熊退治に暗殺……」 「……まあ、今はもういろいろ突っ込まないけどさ。 じゃあ、別のこと聞いて良い?」 「どうぞ?」  にっこり笑っているトーマスを見ながら、深呼吸をひとつ。 それから、さっきから不思議だったことを聞いてみる。 「どうして、助けてくれたの?」  その問を口にした瞬間、トーマスの表情がかたくなった気がした。  
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