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∽‐∽‐∽‐∽‐∽‐∽‐∽ 「……………。降参したらいいのに…。」 50口径のライフル弾を食らっても傷一つ付かない耐圧アーマーを着込んで体育座りの少年が一人。 眉を顰(ひそ)めてジッと、目の前の風景を眺めながら一言。 今日の空は青々とした爽快な晴れ。 雲一つない天からは燦々と太陽の光が注がれる。 きっとこんな日に生まれた子は母が『空(ソラ)』や『陽向(ヒナタ)』なんて名前を付けるんだろうと勝手に想像。 ほら。青空からタンバリンの音がする。 タタタタン、タタタン! パーン…パパーン… タタタン!タタタタン! 鳴り止まぬ銃声。 「僕の出番はまだ…かな?」 少年は淡い笑みを湛えて呟いた。
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