偽りの国

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 「入国許可をお願いします。それと、気に入れば移住もしたいので、手続きの仕方を教えて頂けると有難い」  城門の検問所で、一台のバギーに乗ってきた男は入国審査を受けていた。  男は緑のセーター、その上にパーカーを着て、腰には日本刀を差している。  バギーの助手席には、白黒のストラップのセーターを着た白髪の少女が白い毛の犬を抱えて座っていた。  「行こうか。ティー、陸。」   「……。」  「はい。シズ様。」  ティーと呼ばれた少女と陸と呼ばれた犬とシズ様と呼ばれた男は、バギーに乗って城門をくぐった。
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