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「抱きしめたくなっちゃうんだってさ。小さくて、ふわふわしてて…」
ゆるく波うつ自分の長い髪を指先に絡めながら、ふわふわねぇ…と相づちをうつ。
「同い年なのよって言ったら、本気にしてくれなかったよ」
──またそんな話か。
先程話しかけてきた子を思い出しながら、ルリへ問い返す。
「ちょっと、歳はいいけど、それ以上は黙っててくれたよね?」
「だーいじょうぶ。色々聞きたそうだったけど、うまくかわしといたよ」
小さなウィンクとともに人差し指を唇にあてるルリは、女の私が見ても魅惑的だ。
子供っぽく見える私なんかより、ずっと素敵な気がした。
女子の噂のネタにされるのは免れたようで、私は胸をなで下ろした。
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