脱落

伊丹→成田

『ｱﾌﾟﾛ-ﾁﾝｸﾞﾐﾆﾏﾑ』

『ﾁｪｯｸ』

井上のコールに機長は答えた

『ｱﾌﾟﾛｰﾁﾗｲﾄ ｲﾝｻｲﾄ...ﾐﾆﾏﾑ!!』

最低進入高度を井上は伝え機長は

ｺﾞｰｱﾗｳﾝﾄﾞかﾗﾝﾃﾞｨﾝｸﾞかを決める

『ﾗﾝﾃﾞｨﾝｸﾞ!!』

赤色の点々とした進入灯の上を

青色の機体が着陸灯を輝かせながら

爆音をたてて着陸していった。

<ﾜﾝﾊﾝﾄﾞﾚｯﾄ>

人工音声が電波高度計を読み上げだした

<ﾌｨﾌﾃｨ>

高村が機首を引き起こした

<ｻｰﾃｨ>

『ｱｲﾄﾞﾙ』

機長がコールしながらｽﾛｯﾄﾙをｱｲﾄﾞﾙの位置まで下げた

<ﾄｩｴﾝﾃｨ>

<<ｳｨﾝﾄﾞｼｱ!ｳｨﾝﾄﾞｼｱ!>>

あと約12ﾌｨｰﾄの所で警報がなりだした

降下率があがった。

<ﾃﾝ>

だが機首はさらに引き起こされ

ﾄﾞｼﾝ!!

主車輪が接地し

前車輪を接地させた。

『ﾛｰﾙｱｳﾄ』

井上が機長に聞こえるようにコールする

高村はｽﾋﾟｰﾄﾞﾌﾞﾚｰｷをいっぱいまで効かせ

ﾘﾊﾞｰｽをかけた。

エンジンが空気を前から後ろに台風以上の風を送ってたのを

前から前にするのだ。

すこし頭が左右に振れたので

高村が調整する。