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「………グスッ」
へ?
背を向けた直後、何やら嫌~~な予感のする声を聞き、恐る恐る振り返った。
「あの~…なんで目尻に涙をためてこちらを黙って睨んでらっしゃるんですか、春華さん?」
嫌な汗がダラダラと流れている。まだ春先だと言うのに、真夏日に日陰の無いバス停でバスを待っている時くらい、汗がヤバい。
「アンタが、アンタ、が……うわぁん!」
「ちょ、ええ!?」
こ、こんな大衆の面前で泣き出さないでくれよ!
「な、泣くなって!冗談だよ!」
「……グス…ヒック……」
当然と言えば当然だが、ものすごい注目されてる…。見せもんじゃねぇぞゴルァ!!とかって叫べたら楽だろうけど…生憎俺はそんな神経図太くない。つまり…ものすごく辛いです、この状況。
「ホントごめん。悪かった。その…友達になってくれ」
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