空白

14/25
前へ
/60ページ
次へ
「貴方が獅子戸慧一くん?」 「そうですけど…あなたは?」 上履きに入っているラインの色が俺達とは違うので、先輩だという事はすぐに分かった。だが、俺はこの学校に知り合いなどいない。それは先輩だって例外ではない。 「………」 彼女は黙って俺を値踏する様な目でジロジロ見ていた。正直、あまり気分の良い事ではない。 「あの、なんです…」 「可愛い~♪」 「ぶっ!?」 瞬間、教室がざわついた…様な気がしたけど、そんな事気にしてる余裕はなかった。 「ん、ん~~!!」 生命の危険にさらされていたから…
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

605人が本棚に入れています
本棚に追加