空白

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後ろからかけられた声に反応し、振り向いた先には知らない女の子が立っていた。 パッと見、女子の一般的な身長に大きい目、真っ黒の髪をショートカットにしてあり、活発そうな印象を受ける娘だ。 「あの~?」 「え?あ、まあ、一応…」 やべーやべー。ちょっと見とれちまったぜ 「もしかして、貴方も新入生?」 「貴方もって事は、君もか」 「うん。あ、私は兵藤里奈って言うの。よろしくね♪」 「お、俺は獅子戸慧一。よろしく」 屈託のない笑顔を向けられて、ドキッとしてしまったのは気付かれなかった様だ… 「それで、どうしたの?」 「え?…ああ、私、道に迷っちゃって。皆スタスタ歩いて行っちゃうから話しかけられなくて…」 「…その流れについて行けば良かったんじゃ?」 「…………」 ……頭の弱い娘なのかな?
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