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「あれっ?昇降口こっちだったかな?」
真紘譲りの方向音痴の春奈…
廊下に人影もなく不安になってきた。
隣の教室から出て来た生徒に聞いてみた。
「あのっ…」
寝起きのような不機嫌そうな顔で振り向かれ、春奈は戸惑った。
「何?」
冷たく聞かれた。
声をかけた事を後悔したが、仕方なく昇降口の場所を聞いた。
「ハッ?マジで聞いてんの?」
呆れた顔で春奈を見る生徒。
「すみません。やっぱりいいです。」
春奈は恥ずかしいやらムカつくやらで、その場を一秒でも早く立ち去りたかった。
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