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そんな事があり、せっかく休みをとれた昂也も式に行くのをやめた。
「春奈があんな事言うなんて、正直驚いたけど、きっと我慢していたのよね。」
真紘は自分を悔いていた。
「真紘のせいだけじゃないだろ。俺が甘やかし過ぎたのかもな。」
落ち込む二人に、次男の海渡が声をかけてきた。
「一度だけ春奈がさ、俺に愚痴った事があったんだけど…」
真紘は海渡にすがるような視線を向けた。
「両親が、つまり、父さんや母さんが、有名人じゃなかったらよかったのにってね。多分、友達からやっかみでも言われたんじゃないかな?」
少し悲しそうに話す海渡。
真紘も昂也も俯いたまま何も言えなかった。
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