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「だって、その健志って人は美少年が好きなんでしょ?周りと同じ事したって、亮は浮いちゃうんじゃないの?どちらかと言えば、美少年ってよりイケメンって感じだし。無理してオネエ言葉遣ったり、女っぽくして意味有るのかな?それって亮のいい所が消えちゃうんじゃないのかな?」
「わたしのいい所?」
「そう、亮はそのままで十分だと思うよ。変に女っぽくしてても……何だか亮らしくないっていうか、違和感が有る」
「違和感ね……」
確かに健志の恋人達の真似ばかりしていて、わたし自身を見失ってたかもしれない……
「でも……どうすればいいのか分からないのよ」
「一度彼と話してみたらどうかな?」
「それって告白?無理よ!無理!無理!」
動揺しているわたしを見て、エリは楽しそうに笑っている。
「今更照れてるの?これだけアピールしてるんだから、亮の気持ちには気付いていると思うよ。想い伝えたら?」
エリは意地悪そうに笑うと、わたしの背中をポンっと叩いた。
「エリ、わたしで遊んでるでしょう!」
「まぁね。人の恋愛は楽しいからね」
まだ笑ってるエリを、わたしは軽く睨んだ。
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