第三話

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もう車は通り過ぎていった。電話BOXがライトに照らされたのも一瞬 でも光は消えない、ソレの周りに光が留まってゆっくりと光が消えていく・・・ 俺は呆然と立ち尽くして見ていた。 光が全部消えたと思ったら、ソレはいつの間にか水を浴びた透明人間のような感じになって消えていった。 しばらく時が止まった気がした。 ハッと気付き俺は車道を全速力で駆け抜けていった。 酔っ払ってたといえど、あれは幻覚の類ではないと思う。 それまでは霊体験もなかったし信じてすらいなかった。 でも今では、ソレを見てからはよく金縛りにあうようになった。 金縛りにあうのは決まって朝方4時ごろ。 いきなり身動きが取れなくなって 「おきてー!おきてー!おきろーおきろー!!!」 と耳元で叫ばれる。 目覚まし代わりにはなるけどこれはちょっとした迷惑行為だ。 何かいけないものを壊してしまった祟りなのかもしれん。
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