第十一話

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私はさすがに、想像を超える展開に驚き、 本当にこれは夢なのかと思いはじめ恐くなりもう少し様子をみてから目を覚まそうと思いました。 気が付くと、一番後ろの席の男はいなくなっていました。しかし赤黒い、 血と肉の固まりのようなものは残っていました。 うしろの女性は相変わらず、無表情に一点をみつめていました。 「 次はえぐり出し~えぐり出しです。」とアナウンスが流れました。 すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物でうしろの女性の目をえぐり出し始めました。 さっきまで、無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、 私のすぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。目から眼球が飛び出しています。 血と汗の匂いがたまりません。 私は恐くなり震えながら、前を向き体をかがめていました。 ここらが潮時だと思いました。 これ以上付き合いきれません。 しかも、順番からいくと次は3番目に座っている私の番です。 私は夢から覚めようとしましたが、自分には一体どんなアナウンスが流れるのだろうと思い、 それを確認してからその場から逃げる事にしました。
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