第十一話

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大学生になった私はすっかりこの出来事を 忘れバイトなんぞに勤しんでいました。 そしてある晩、急に始まったのです。 「 次はえぐり出し~えぐり出しです。」あの場面からでした。 私はあっ、あの夢だとすぐに思いだしました。 すると 前回と全く同じで二人の小人があの女性の眼球をえぐり出しています。 やばいと思い (夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)とすぐに念じ始めました。 今回はなかなか目が覚めません。 (夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ) 「次は挽肉~挽肉です~」 いよいよやばくなってきました。「 ウイーン 」と近づいてきます。 (夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ) ふっと静かになりました。どうやら何とか逃げられたと思い、 目をあけようとしたその時「 また逃げるんですか~次に来た時は最後ですよ~」 とあのアナウンスの声がはっきりと聞こえました。目を開けるとやはり、 もう夢からは完全に覚めており自分の部屋にいました。 最後に聞いたアナウンスは絶対に夢ではありません。現実の世界で確かに聞きました。 私がいったい何をしたと言うのでしょうか?それから、現在までまだあの夢は見ていませんが 次に見た時にはきっと心臓麻痺か何かで死ぬと覚悟しています。こっちの世界では心臓麻痺でも、 あっちの世界は挽肉です。
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