第一話

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これは私が高校3年の修学旅行で体験した話です。 修学旅行先は沖縄でした。 1日目に戦争関係の跡地を巡ってから宿へ、と言う流れでした。 その見学地の中にはガマも入っていて、行く前から友人と 「何か出そうで嫌だね」なんて話をして笑い合ったりしていました。 私と友人は二人とも霊感と言うものはほぼ無いに等しいような人間で、何か感じる程度の物でした。 問題のガマに入ってから暫くして、私は急に息苦しくなってきたのですが、 空気の届きにくい地下にある場所なのでその所為だと思って(実際何人か気分が悪くなって外に出ていたので) 友人に支えてもらって中にいました。 暫くして、明かりを消して黙祷を捧げる事になり、ガイドさんの指示に従って皆で黙祷をささげました。 1分間と言う短い時間だったのですが、私はその間、後ろからじーっと此方を見るような視線を感じていました。 しかし、背後は段差になっており、一緒に入ったクラスメイトが居る筈も無く、 またその手のものは良く感じていたので気のせいだと思う事にしました。 黙祷が終わり、ガマから出てバスで宿に移動したのですが、 移動中も宿についてからも私の息苦しさは消える所か、気持ち悪さまで感じるようになっていました。
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