第一話

3/4
前へ
/118ページ
次へ
やがて、消灯の時間になり、部屋の皆で怖い話をしようと言う事になりました。 具合は悪いままだったのですが、怖い話をするのが大好きな私は当然参加しました。 いくつかの話をした後、ふと視線を感じ、自分の左斜め後ろにある洋服かけの上を見るとじっとこちらを見る長い髪がぼさぼさになった女の人と目が合いました。 目が合った瞬間にやばいと思った私は慌てて前を向き、女の人の事を忘れ様と俯いていました。 あまりに私の動きがおかしかったのか、周りの子達が心配してくれたのですが、なんとなく言ってはいけないような気がして、何でも無いと言っていました。 ですが、私の前に座っていた子(この子は霊感があるらしい)が、「長い髪の女の人?」と突然問い掛けてきたのです。 どうやら、その子にも女の人が見えていたらしいです。 その子曰く、多分実害はないとの事なので放っておいたのですが、沖縄に居た3日間、背後からじっと見つめられるような感覚は治まらず、吐き気と息苦しさも治まりませんでした。
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1441人が本棚に入れています
本棚に追加