第二十七話

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去年の夏、友達と4人で心霊スポット巡りをした時の話。 いろいろなスポットを巡ったけど全部アテ外れ、みんなドッチラケムードだったんだ。 もう周る場所も近場にないし、時間は4時、明るくなってきたし、帰りの車の中でみんなグチグチと文句を言っていた。 「あーあ、この病院が廃病院だったらなあ、、潰れちまえよこの病院」 と、俺が通り過ぎた病院に向かって言った。 みんなは「バチ当たりだなあ」と言いながら笑っていた。 そのとき、「ドンッ!」と、車に衝撃音がなった。 後ろの窓に何かが当たったようだ。 中身の入った缶が当たったような音。 振動もあった。結構強い感じ。実際車も揺れた。 周りには他の車はないし、普通の一直線の国道、上からも何か落ちてくることもないし障害物もなかった。 俺たちはその場で止まって車から降りて辺りを捜索した。 でも何も落ちてない。車に凹みや傷もない。 あれぐらいの衝撃なら何らかの痕跡があるハズなのに・・・。 みんなで話し合った結果、俺の不謹慎発言による警告ってことで話はついた。 心霊スポットは全部外れだったから俺たちは「霊現象きたー」って喜んだけど あれは何だったんだろう。
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