第二十九話

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西がこの恐怖体験にあったのは、中学3年の時でした。 西はサッカー部で放課後、毎日練習に明け暮れてました。 朝練は勿論、夕方は真っ暗になってから帰るのが普通でした。 その日は、たまたま早くに終わり、まだ明るいうちに家に着いたそうです。 1階の玄関を通り、2台ある内の右のエレベーターに乗りました。 そのエレベーターと言うのが、窓のついてるタイプの奴でその階を通ると、踊り場が見えるんですよ。 だから、エレベーター待ちをしている人が見えるんです。 その日も、14階を押しいつものようにエレベーターに乗りました。 14階につき、エレベーターを降りても結構部屋までは距離があります。 また、廊下はLの字型のなっており右を見れば外の風景が見える・・・・。 身を乗り出せば、下の駐車場も見えるわけです。 その廊下を西は歩っているたそうです。 すると、屋上に人影が見える・・・。 対面側の上の階・・・。 西の部屋は14階ですから、上は屋上です。 その人影はフェンスを超えて立っている・・・。 先に西にきずいたらしく、こっちをボ~っと見ていたそうです。 ただ、夕日が逆光になってよく顔が見えませんでした、そしてその人影は西から目線をそらし、下を見たそうです。 そして、次の瞬間その人影は、頭から下に落ちて行きました。 ドスッ!!気持ち悪いですが、落ちた音まで聞こえたそうです。 そして、下からは悲鳴が・・・・。 思わず身を乗り出し、下を見ると遥か下の駐車場の一部が赤く染まっていたそうです。 西は、走って家に帰り管理人に電話し、目撃者として後から警察などに色々聞かれたそうです。 その自殺者は11階に住む専門学校生で、西とも顔なじみでした。 その後、3日間はなにも食べられなかったそうです。
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