第一章 いつも変わらぬ風景

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ピピピピピ………… ちょっとうるさいくらいの目覚ましで目を覚ます。 見慣れた朝の光景。 私の名前は朝倉リン。 普通の高校生。 特筆して頭がいいわけでも美人なわけでもない。かといって最悪なわけでもない。 言葉で表すなら『普通』だ。 毎日朝起きたら、軽くみじたくをして朝ご飯を食べる。その後に占いを見てから学校へ行く。 いつも通りの流れだ。 「ねぇリン。昨日のドラマ見た?」 学校で朝に話す事なんてだいたい同じで、昨日の夜の事がほとんど。 それはやはり、今日も変わらない。 何気ない話をしていると、私の友人はふと思いだしたように言った。 「あぁ、リン。今日運勢最悪だって。思いもしないことがおきるでしょう、って。」 気を付けなよ?と友人は笑っていってしまった。 私は (さて、何が起こるんだろうね?) と、深く考えることはせずいつもと変わらない青空を見上げた。
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