第一章 いつも変わらぬ風景

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学校での時間はあっというまで、気づけば放課後になっていた。 夕日の差す町並みをリンは一人帰路につく。 今まで何度もみた光景だ。 (今日もここは変わらないなぁ。) もの思いにふけっていると、不意に携帯がなった。 「なんだろう?…あ、お母さん…。」 携帯を開いてメールを見てみる。 《ゴメン、リン!!お母さん仕事で帰るの遅くなるから。すぐに家帰ってご飯作るのと掃除よろしくね~。》 「……はぁ~。」 ため息がでる。 いつもならもっと早くメールをよこすのに、なぜ今日はこんな時間なのだろう 今の時刻は5時過ぎ。お父さんが帰って来るだろう時刻は、遅くとも6時…。 いつもは自転車なのに、なんでか今日は自転車がパンクしてて徒歩…。 自転車で15分は徒歩で……30分くらいあればつくかな。 そっから掃除と炊事。 「…って、間に合わないじゃん!」 まずい、どうしよう。 リンは焦りながらも歩を進めた。
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