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「もう、なんでこんなに長いのよ~。」
石に座ってリンはため息をついた。
引き返そうかと考えたが、ここまできたのに今更戻るのもシャクだ。
(時間もないし早くいかなきゃ。)
カサカサッ…
「キャー!!……って、あれ?」
「ミャア~。」
いきなり草むらから猫が顔をだしてきたのだ。
猫なんかに驚いて恥ずかしいが、誰もみていないしまぁ気にしない。
「なんだ、猫か~。」
顔を見るかぎり白くて結構可愛い猫だ。
ついつい手をのばしてしまう。猫の頭を撫でようとした次の瞬間、
ガブッ
「痛っ!!」
猫がリンの指に噛みついたのだ。
いきなりの痛みに顔を歪めながら、猫から距離をとる。
「痛~っ。あー、血が出てる…。」
噛まれたところを見てみると深く噛まれたのか傷から血が滴っていた。
「も~。何するのよ、って……え?」
フシ~ッッ!!
猫の顔はさっきまでとは全く違い狂気を含んでいる。
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