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「きゃ!? 」
私は倒れた従者(名無し)を見ながら下がった。
扉がいつの間にか開いていて、従者の体が倒れている場所から少し後ろにいる人間を見た。
赤い髪に緑の瞳。剣は今は背中にある鞘の中にある。
あれで殺した…のかな?けれど血は流れていない。
生き…てる??
少しほっとした。
なのもつかの間で。
チャキッ!
「で?お前が魔王なのか? 」
「ちょ、待ってください!!剣危ないんですが!? 」
剣と私の首との距離三センチ。(いつの間に抜いたんだろう…… )
え?なに?!もしかして今日の不吉なことってこのこと示してたの!?
…今度から占い信じよう…。
…て、この状況打破しないと今度ないじゃん…。
どうしよう…。
選択肢は三つ。
①戦う
(でも、首に刺されて絶命するのが先だろうし、私だと、多分勝てない )
②逃げる
(でも、やっぱり首に刺されて絶命するの先だし、逃げ足に自信あるけど、背中から斬られて無理 )
③おとなしく死ぬ
…って、選択肢全部ダメじゃん!!生き残る可能性なしかよ!!
魔王の為と帝王学学んでたけど、こんなところで役に立っても嬉しくないし!!
…もう、神様でも仏様でも、悪魔でもなんでもいいからなんとかしてー!!(泣)
少女の心の声は誰にも聞こえなかった。
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