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そうしてつきました。
悪のモンスターの巣。
そのモンスターは
鬼でした。
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名前 鬼
好きなもの 人肉
嫌いなもの 野菜
集団で人を襲う。
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「ひぃぃぃぃぃ!? 」
思わず勇者にくっつく。それはもう、速攻で。
「え…何どうしたの? 」
勇者も黒い靄をだすのをやめてこちらを見ている。
普通にいきなりくっついてきた私に驚いているのだろうか。
それに私は答えようとするが、
「だ、だて、鬼、に、ににんげ、し、たべ、私た、たべら…!! 」
声が震えてうまく答えられない。
ちなみにその内容は、
「だって、鬼は人間を主食として食べるから私達食べられちゃいますよ!! 」
と言おうとしている。
「…なるほど。でもお前モンスターじゃん。食べられないんじゃないか? 」
どうやら勇者は読心術を使ったようだ。
私は勇者の言ったことに再び固まる。
「へ…!? 」
「いい?同種を食べると、その同じDNAが反応して、消化することができず、逆に胃を溶かしてしまうんだ。だから、食べた者は嘔吐、下痢などの症状がでてしまい… 」
ペラペラと喋る勇者。
博識だなぁ…。
と思って感心してたら、うじゃうじゃと鬼がでてきた。何匹いるかわからないけど。
「し、シオンさん、たくさん出てきたんですけど…!! 」
「ん…?やっと出てきたか 」
勇者は喋るのをやめて、モンスターの方に顔を向ける。
その時、ボッ、という音が、して明るくなった。多分、鬼がつけたのだろう。人並みの知能はあるようだ。
暗闇だった洞窟が明るくなる。
そして 私は絶句した。
何匹、じゃない。
何百をこえるだろう。
私達のいる所はホールみたいな場所の中心だった。
…なんていうか、うん。
カラフルだね。
赤、青、黄、緑、紫etc.…。
カラフルだった。
前にも、右にも、左にも、そして後ろにもうじゃうじゃといる。
…後ろ?
「シオンさん、出口塞がれているんですが!? 」
「説得すれば帰れるよきっと 」
「なんで仮定形なんですか!? 」
え!?もしかしたら生きて帰れないかもしれないってこと!?
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