冴えない男

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そして、格好良く校門を抜け走り出した。 後から「キャー!!!」と何人かの声が聞え、俺はニヤニヤしながら家に帰った。 きっと第2ボタンを巡り、女子たちは仁義なき奪い合いをしているに違いない。 あぁ、なんて俺は罪な男…。 「ふふふっ」 「ママ!あの人!」 「シッ!目を合わせちゃダメでしょ!?」 道行く親子までもが、俺の『美的』存在に直視出来なかったのか。 良くある事だ…。 (もちろん第2ボタンを拾う人は誰もいな……、居ました、一人だけ。コジマという黒縁の女子が。 コジマはヤマダに密かに憧れと好意を抱いてたのです。 「うふふ。ヤマダくんの拾っちゃった♪」)
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