第2話 (出会い

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カッコイイ人を探すとか張り切っていた割に、緊張しすぎてうまく喋れない。 * だって芸能人じゃないのに、こんなに好みの人が現実世界にいる? テレビの中だけだと思ってた。 私はカッコイイ人をみれば“カッコイイ”と思う方だけど、あそこまで好みの人を見たのは初めてだった。 一瞬目が合っただけで、もう釘づけ。 その人から目が離せない…。 “山岸”に不思議そうな顔で見られたから、恥ずかしくて目をそらした。 きっと、顔は真っ赤だったと思う。 …一目惚れだった。 これが… あなたとの出会いでした――…‥ * 実習が終わり、帰り道。 『隆志、ゆずヤバイ。』 隆志のママチャリの後ろに乗り、隆志の学ランの裾をしつこいぐらいにひっぱりながら言う。 「俺らんとこにきた人?そんなかっこよかった?」
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