誕生日と消えゆく命

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「ねぇ、ミユさん?」 「ん?何?」 30分位経ったのだろうか。 電話での初めての会話を楽しんだ後、気持ちを抑えられない俺は話を切り出した。 彼女と話せば話す程、俺の中の独占欲はその勢いを増していく。 「あの…さ、ミユさんにとって俺は必要な存在?」 「うん、凄く大切で必要な存在だよ」 「ホント?」 「うん…」 誰かに必要とされていることは、こんなにも心強いものなのか。 単純な俺は彼女のその言葉を素直に受け入れた。 同時に10歳も年下という劣等感が今この瞬間、自信に変わっていた。 「俺、ミユさんのこと好きになった。旦那がいるってことを知ってても…好きになった。ミユさんが俺のことを必要って言ってくれたなら、俺はミユさんのことを守りたい。だから俺の彼女になって欲しい」 最初、相づちを打っていた彼女は、途中から無言になっていた。
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