第六章 由衣と初音

6/9
前へ
/282ページ
次へ
「でも、うらやましいな、香澄ちゃん。お兄ちゃんのお世話が出来て…私もお世話したいけど、いつも体を心配されるから…」 「由衣…」 一瞬、しんみりしてしまった。しかし、 「でも、今日だけは由衣がお兄ちゃんのあらゆるお世話をしたげるからね♪」 「ゆ、由衣!」 由衣はすっかり明るくなっていた。こういう時になんだが、やっぱり由衣は笑顔が一番似合う。 「二人とも、夕食の準備ができましたよ。」 「だって。上がろうか、お兄ちゃん♪」 「あ、ああ…」 こうして兄妹水入らずの入浴タイムは終了した。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2249人が本棚に入れています
本棚に追加