回顧

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  白銀の 六花(ろっか) といふ名の花畑 冷たさの中 浄め癒され 以前、雪の美しい結晶を 『六花(ろっか)』 と表現した友がいました。 そんな言葉が本当にあるのか 友がつくりだした言葉かは 定かではないけれども。 その言葉を聞いた瞬間 私は悟りました。 小さい頃 吹雪の中に放り出された。 その時なぜか泣いて火照った頬を 優しく冷やしてくれる雪が たまらなく愛おしかった。 そう、あの時。 私は雪の花畑にいたのだと。  
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