12623人が本棚に入れています
本棚に追加
「かつてはそうでしたが、今では完璧に『食材』として扱わるています。・・・カニバリズムの横行はこの国ではその絶頂期が、10年前です。10年前、何があったかはご存知ですね?」
「・・・・」
コクリ、と伊緒理が頷く。
「・・・母が、逮捕された」
「そうです。貴女の母、赤沼 ゆきえが逮捕された年です。・・・逮捕された理由、知っていますか?」
「・・・・誘拐に、大量殺人って聞いた」
やはり、そこまでしか知らないかと公久は思った。
それなら、話すべきだろう。
「もっと細かく言えば、カニバリズムの主犯格でもあったのです」
「!」
さすがに考え付かないような事を聞き、伊緒理は明らかに驚いていた。
最初のコメントを投稿しよう!