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・・・にしても、ゲームセンターって夜でもこんなに騒がしいのか。子供も多い。チャラチャラした奴らもたくさんいる。
私は、浮いてる存在に思えた。
「・・・・・」
「どうしました?」
「・・・いや」
私は手に入れたぬいぐるみを見る。丸っこいペンギンのぬいぐるみで、少々大きめだ。・・・ぬいぐるみなんて小さい頃に捨てたのに、なんで今さら欲しがったのだろう。
───ほら、伊緒理ちゃん。これも、お母さんからよ。
───これも。
───これも。
───これも。
・・・・母からのも、全部捨てたんだっけ。なのに───。
「まだ欲しいのなら、何度でもやりますよ」
「!」
キミヒサが事務的に・・・いや、何となく気を遣った口調だ。意外だ。
「・・・じゃあ、あれ。あのパンダの」
「わかりました」
・・・お言葉に甘えて、行使してもらうが。
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