12623人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
・・・私は、所詮───。
───ねえ、305号室の伊緒理ちゃん。あまりに無愛想過ぎない?
───仕方ないじゃない。父親はいないし、母親は来ないし・・・・。あんな風になるのも、ね。
───限度があるって。無愛想というか、無感情だし。まるで人形よ。
───・・・そうね。昔から泣かないし笑わないし。
───誰にも愛されてないからよ。きっと。
「・・・・トイレ」
「?」
「トイレ、行きたい」
私は、ぽつりとキミヒサに言った。
最初のコメントを投稿しよう!