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大学生の春休みは、ことのほかうららかだ。
・・・まあ、実習が始まっていない僕の感想ですが。
・・・まあ、彼女がいないから暇だって噂もありますが。
僕はのんびりと近所を散歩する。
空は青いし、あったかいし、すれ違ったじいさんに挨拶なんかしちゃったし。
気持ちいい四月の午後。
住宅街をのんびり歩いてた時だ。
肩をポンっと叩かれる。
振り返ると、美女がいた。
美女はまぶしく笑って言った。
「お久しぶり!」
肩までの黒髪。
大きな瞳。
整った顔立ちは、美女と呼ぶにふさわしい。
冷たいというより、本当に、綺麗な人。
僕と同じ歳?下?上?
あんまりにも美女だから、本当に分からない。
こざっぱりとした服装は、着飾ってないのに、高価に見える。
・・・ジーンズって、あんな長い丈もあるんだ。
僕、わざわざ切ってもらうのに・・・。
僕は、小学から高校までインドアゲーム派、大学の現在だって、合コンのゴの字も無し。
一言で言えば、こんな美女、知らない!
おそらく勘違いだろう。
すると案の定、
「タカちゃん元気?」
僕はヤマオカリュウタロウだ。
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