第一章・ぴろちゃんとの出会い

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「とっても上手だね――って言ったの」  絶対ウソだ。  真剣にぴろちゃんの動きを真似しようと努力してた僕だけど、そんな言葉なんか絶対に出ない動きをしてた。  それに、ぴろちゃんが中国語を出す時は、無意識に口から出た時だ。  だから、絶対にほめ言葉なんかじゃない。  くそ……なんか、ぴろちゃんが言った言葉が気になる。  今度、中国語の勉強を軽くして見るコトにしよう。  悪口を正面で言われても分からないんじゃ、なんか本気で馬鹿にされてる気がする。  けれど、まずはぴろちゃんに笑われない程度に頑張って動きを合わせよう。 「ほっ……とぉ!、たぁっ!」  本当は、こんな掛け声なんかいらないんだけど、取り敢えず言って見た。
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