第一章・ぴろちゃんとの出会い

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 そこから小一時間。  いつまで経っても戻って来ない僕を心配した父さんが庭までやって来て  ……そろそろ引っ越しの荷物を運べと顔で言い始めた頃、僕の動きもそこそこ滑らかになっていた。  そうは言っても、ぴろちゃんから比べれば阿波おどりにすら見えない程の代物ではあったけど。  だけど、ぴろちゃんは僕を見て驚いてた。 「アイヨォ……やれば出来るね」  意外と言わんばかりに本気で驚いていた……そこまで驚かれると逆にショックだ。 「――じゃあ、今度はかるーく組み手とかやろう」  ……は?。  僕の口はポカンと開いた。  組み手と言う単語が、どんな物なのかは一応分かる。
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